Revolut完全攻略・第2回/確認日:2026年10月22日
Revolutに興味を持った方が、最も悩むのが料金プランではないでしょうか。月額無料で利用できるスタンダード、月額980円のプレミアム、月額1,980円のメタル。「海外によく行くなら有料」「メタルの1%還元がお得」と聞いても、自分の使い方で本当に得をするかは別の話です。
この記事では、料金表を並べるだけで終わらせません。年会費、外貨両替、週末手数料、ATM、国内振込、提携サブスク、キャッシュバックを横断して比較し、どのような人がどのプランを選ぶべきかを数字で考えます。結論から言えば、ほとんどの人はまず無料のスタンダードで始めて問題ありません。ただし、海外利用と対象決済が多ければ、プレミアムやメタルが合理的になる場面は確かにあります。
1.日本向け3プランの比較表
| 項目 | スタンダード | プレミアム | メタル |
|---|---|---|---|
| 月額 | 無料 | 980円 | 1,980円 |
| 年払い | 無料 | 9,800円 | 19,800円 |
| 外貨両替の通常無料枠 | 月30万円相当 | 原則無制限 | 原則無制限 |
| 通常無料枠超過分の両替手数料 | 0.5% | 原則なし | 原則なし |
| 週末の両替追加手数料 | 1% | 原則なし | 原則なし |
| Revolut側ATM出金無料枠 | 月2.5万円相当 | 月5万円相当 | 月10万円相当 |
| 国内外部送金の無料回数 | 月1回 | 月3回 | 月5回 |
| 対象カード決済のキャッシュバック | 基本特典なし | 基本特典なし | 1%、月5,000円上限 |
| 券面 | 通常カード | 専用カラー | メタル製カード |
| サポート | 通常 | 優先対応 | 優先対応 |
この表で大切なのは「無料」と書かれた部分の意味です。両替の無料枠はRevolutが別途請求する手数料についてのものであり、どの時間でも市場の仲値で無条件に交換できるという約束ではありません。ATMも「Revolutが取る引出手数料」が一定額まで免除されるという意味で、現地ATM運営会社の手数料まで無料とは限りません。カードのチャージ手数料もプラン変更で自動的に消えるわけではありません。
2.まずスタンダードが優秀な理由
スタンダードは月額無料ながら、カード決済、バーチャルカード、外貨保有、送金などの基本機能を使えます。特に海外旅行が年1回程度で、旅行中に使う外貨が月30万円相当以内に収まる人にとって、有料プランの価値は慎重に見極める必要があります。国内中心の利用なら、無料プランの範囲だけで十分に便利さを感じられるかもしれません。
たとえば、年に一度の海外旅行で現地通貨決済が合計15万円、現地ATMからの引出額が1万円という場合。両替のタイミングや条件を調整できれば、有料プランの会費を支払わずに済む可能性があります。旅行先の利用通貨、時期、週末をまたぐかによっても変わるため、単純に「海外旅行へ行く=メタル」とは考えない方がよいでしょう。
注意点もあります。実物の通常カードを注文すると基本的に送料が必要で、アプリ上で券面をカスタマイズするとデザイン手数料がかかります。月30万円相当の外貨両替無料枠を超えた分には0.5%、週末の両替には1%の追加手数料が案内されています。使い方によっては無料プランでも有料となる場面があるのです。
3.プレミアムは誰のためのプラン?
プレミアムは月額980円、年払い9,800円です。大きな特徴は外貨両替の通常無料上限がなくなること、週末の追加両替手数料が基本的に免除されること、ATM無料枠が月5万円相当へ拡大することです。さらに、専用カードの発行・配送や提携サブスクリプション特典もあります。
国内外へ頻繁に行き来する人、出張や海外通販で通貨を扱う機会が多い人、外貨を多めに保有する人には、プレミアムが使いやすいかもしれません。ただし、実際の両替コストの差は利用金額や日時で変わります。無料プランの月30万円枠を超える両替が月10万円相当発生するとした場合、超過分0.5%は500円です。この節約だけでは、月額980円のプレミアム会費を回収できません。
一方、無料枠を超えて月30万円相当を両替するなら、超過分の0.5%は1,500円となります。この場合、ほかの条件が同じなら月額980円を上回る差になります。ただし利用通貨や取引日時による例外があるため、必ずアプリで実際の適用手数料を確認しましょう。
パートナー特典は「本当に使うもの」だけ数える
プレミアムには、VPN、アプリ、AI関連などの提携サービスが含まれる場合があります。Revolut公式ページではこれらを年間数万円相当として案内していますが、表示される合算価値は対象サービスや算定時点によって変わります。たとえば、既に同等のサービスを有料で利用していて、Revolut経由への切り替えで支出を確実に減らせるなら意味があります。しかし普段使わないアプリの定価をそのまま全額節約額とみなすのは誤りです。
価値を計算するときは、「解約できる既存の契約があるか」「特典が何か月使えるか」「新規限定や地域制限がないか」「プラン解約で利用権がどうなるか」の4点を確認してください。例えば年間1万円のサービスを無料で使えるとしても、実際にそのサービスを利用する予定がなければ家計への貢献はゼロです。
4.メタルの1%キャッシュバックは強いのか
メタルは月額1,980円、年払い19,800円。目立つのは対象となるカード利用額の1%キャッシュバックです。ただし月次サイクルにつき上限5,000円があり、すべての支払いや資金移動が対象になるとは限りません。通常の物品・サービス購入を中心に、対象外条件を規約で確認する必要があります。
ここではシンプルに、毎月のカード利用がすべてキャッシュバック対象で、年間12か月に均等に分散していると仮定して計算します。その他の手数料やパートナー特典は含めません。
| 対象決済額/月 | 年間キャッシュバック | 年払い19,800円控除後 |
|---|---|---|
| 5万円 | 6,000円 | −13,800円 |
| 10万円 | 12,000円 | −7,800円 |
| 15万円 | 18,000円 | −1,800円 |
| 16万5,000円 | 19,800円 | 0円 |
| 20万円 | 24,000円 | +4,200円 |
| 30万円 | 36,000円 | +16,200円 |
| 50万円 | 60,000円 | +40,200円 |
| 80万円 | 60,000円 | +40,200円 |
年払いの費用をキャッシュバックだけで相殺する目安は、月16万5,000円、年間198万円の対象決済です。ただし、月払いを1年間続けると1,980円×12か月=23,760円ですから、同じ条件で損益分岐は月19万8,000円となります。さらに実際には対象外の支払いや上限があるため、現実の必要決済額は大きくなる場合があります。
もう一つ見落とされがちな点があります。無料の他社クレジットカードでも1%以上のポイント還元を受けられる場合、「メタルで1%戻るから年会費以上に得した」とは言い切れません。比較すべきは、メタルで得る金額と、代わりに使わなかったカードから得られたはずの還元の差です。例えば既存のカードで対象決済に1%還元が付くなら、Revolutの1%と同率であり、還元目的だけで年19,800円を支払う合理性は薄くなります。
キャッシュバックの上限は月5,000円
対象決済が月50万円に達すると1%は5,000円です。それ以上決済しても、その月のキャッシュバックが増えない点に注意してください。年間600万円の対象決済で上限を12回使い切った場合、キャッシュバック総額は6万円です。年間の同じ利用額でも、一部の月だけに決済が偏れば上限のため受取総額が減る可能性があります。
5.外貨両替の「無料」を誤解しない
Revolutの特徴としてしばしば挙げられる「海外事務手数料0%」と「外貨両替手数料無料」は、同じ概念ではありません。日本の一般的なクレジットカードでは国際ブランドが定める換算レートにカード会社の海外事務処理手数料が加わることがあります。一方、Revolutは同社が決定する為替レートを使用し、プランに応じた外貨両替手数料を別途適用する仕組みです。
「手数料0%」でも、取引レートと市場仲値が完全に一致する保証ではありません。また、スタンダードでは月30万円相当までの無料枠、超過分0.5%、週末の両替1%という条件があります。プレミアムとメタルは無料枠制限や週末追加手数料について優遇されますが、すべての通貨・時間帯・サービスで一切費用がないと断定するのは避けるべきです。
週末に支払う場合の実例
土曜日に旅行先で5万円相当の買い物をするとします。円建て残高しかなく、その時点で両替が生じる場合、スタンダードでは週末の追加手数料1%が適用されれば500円です。一方、条件を満たして事前に現地通貨へ両替して保有しておけば、その買い物時に新たな両替を行わずに済む場合があります。ただし事前の両替タイミングで為替が変動するため、必ず有利になるわけではありません。
このように、単にプランを上げるのではなく「平日に必要額を両替する」「アプリで支払通貨を確認する」という使い方の工夫で節約できる場合もあります。外貨を多めに保有すると円高・円安による損益が生じる点も忘れずにおきましょう。
6.ATM無料枠はどう活用する?
Revolut側のATM出金手数料が無料になる月次枠は、スタンダード2万5,000円、プレミアム5万円、メタル10万円相当です。超過した部分には原則2%の手数料がかかります。ここに現地ATM運営会社が別途料金を加えることもあります。「メタルなら世界のATMが完全無料」という説明は不正確です。
例えば1か月に現地通貨で8万円相当を引き出すとします。Revolut側の枠を超える金額は、スタンダードで5万5,000円、プレミアムで3万円、メタルで0円です。超過分2%で試算すると、それぞれ1,100円、600円、0円となります。ATM側の利用料や両替の手数料は別です。この差だけで有料プラン会費全体を回収できるか、他の特典も含めて確認したいところです。
そして、ATMを使う場合は必ず銀行振込等で入れた現金化可能残高が必要です。カードチャージ分をATMから引き出せないという日本版の制限はプランを上げてもなくなりません。海外に出発してから気付くと困るため、渡航前に残高を確認しましょう。
7.国内送金・海外送金でも差がある
Revolut利用者間のアプリ内送金は基本的に無料です。アプリ外の国内銀行口座へ送金する場合、公式料金表では通常220円ですが、スタンダード月1回、プレミアム月3回、メタル月5回までの無料回数が用意されています。
月に4回、国内銀行への外部送金をする場合を考えましょう。通常220円の送金が無料枠を超えた分にかかると仮定すると、スタンダードは3回分660円、プレミアムは1回分220円、メタルは0円となります。ただし、この差だけを目的にメタルへ上げると会費の方が大きくなります。ほかの銀行が提供する無料振込枠との比較も欠かせません。
海外送金については、Revolutが請求する手数料が無料と案内される場合でも、中継銀行・受取銀行側の費用が発生する可能性があります。「海外へいくらでも、必ず手数料ゼロで届く」という意味ではありません。送金ルートと受取額の見積もりを確認する習慣を持ちましょう。
8.空港ラウンジと旅行特典は魅力的?
上位プランで注目したいのが空港ラウンジ、空港関連サービス、提携サブスクなどです。ただし、Revolutで表示される「空港ラウンジを割引価格で利用」と、クレジットカードに付く「無料ラウンジ利用権」や「プライオリティ・パス」は同じではありません。割引販売という仕組みであれば、利用のたびに費用がかかります。対象施設・利用条件・同伴者料金も確認が必要です。
特に海外旅行保険については、海外版Revolutのサービス説明を日本版にそのまま移さないよう注意したいところです。保険の有無、補償内容、適用条件が明記されていない限り、一般的な旅行保険付きクレジットカードの代わりにはしないでください。航空機遅延や疾病治療への備えが必要なら、別途保険契約やクレジットカードの補償条件を確認する方が安全です。
9.短期間だけメタルを使うと損をすることも
有料プランの料金は月額で表示されていますが、解約規約には注意が必要です。日本向け公式規約では、契約後14日を過ぎて10か月以内に月払いの有料プランを終了する場合、2か月分のサブスクリプション料金に相当する早期解約手数料が生じる規定があります。メタルの場合は3,960円、プレミアムなら1,960円に相当します。ただし個別のキャンペーンや契約条件によって異なる可能性があります。
さらに有料プランの初回カードが既に発送されている場合、契約から14日以内の解約でカード発行費・配送費などが請求されるケースもあります。「1か月分だけ払ってメタルカードをもらい、すぐ解約」という前提で申し込むのは避けましょう。年払いを途中解約しても残り期間に応じて自動で全額返金されるとは限りません。
10.あなたにはどのプランが合っている?
国内の少額決済が中心ならスタンダード
月数万円の決済が中心で、外国通貨は年に数回しか使わない人にはスタンダードが第一候補です。バーチャルカードや決済通知を活用し、必要性が見えた段階で上位へ移行する方法が合理的です。
外貨交換と提携サービスの利用が多いならプレミアム
外貨への両替が月30万円相当を超えることが多く、週末取引が多い人、現在支払っている提携サブスクを置き換えられる人にはプレミアムが向きます。会費9,800円に対し、実際に節約できる支出がどれだけあるか個別に計算してください。
対象決済が多く、カードデザインも楽しみたいならメタル
年間200万円前後以上の対象決済があり、提携サービス・ATM・外貨両替も継続的に使う人なら、メタルの魅力が大きくなります。一方、既に無料の1%還元カードを使っている人なら、メタルの還元との差分は限られます。カードの所有感、独自機能、使い勝手まで含めて判断するプランです。
11.申し込み前の最終チェック
年額と月額の差、チャージに使うカードの手数料、キャッシュバック対象外取引、週末の利用頻度、ATMに必要な現金化可能残高、使える提携サービス、解約時の費用。この7点をチェックすると、プランの選択で大きな失敗をしにくくなります。数字が良く見えるプランより、自分が実際に使う機能が明確なプランを選ぶことが大切です。
まとめ:高いプランが全員にとって最適とは限らない
Revolutは月額無料でも基本的な機能が豊富です。プレミアムは外貨と提携特典の利用者、メタルは対象決済が多く、キャッシュバックと付帯サービスを使いこなす人に向きます。特にメタルの1%還元は分かりやすいものの、他社カードの還元機会を失う点まで含めて比較することが重要です。第3回では、ここまで見てきたプランの違いを踏まえ、通常カードとAudi F1限定カードを徹底比較します。
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情報源:公式プラン比較、スタンダード料金規約、プレミアム料金規約、メタル料金規約、有料プラン利用条件。金額は2026年10月22日時点の確認値。例示計算は対象条件を満たすと仮定した試算であり、将来の還元額を保証しません。
